『昼夜逆転』工作室
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2in1タブレットPCからAndroidOSを削除する

2017年11~12月
Windows10とAndroid5.1がデュアルブートできるタブレットPC「Chuwi Hi10 Pro」。
最近Windows領域(ディスクスペース)が不足してきたので、全く使用していないAndroidOS(RemixOS)を削除し、空いた領域をWindows領域と結合することにした。
ここでは主に、
 (1) 2in1タブレットPCのバックアップ方法
 (2) AndroidOSの削除方法
を紹介する。 ※記事中の写真はクリックで拡大。

2in1タブレットPCのバックアップ方法

Linuxベースのバックアップツールを使用し、イメージバックアップを取る。 Windowsベースのものではリカバリした際にAndroid領域が復元できない。

起動用USBメモリを作成する
Windows上でRufusを使用し、 ClonezillaをUSBメモリにブータブル形式でインストールする。
この起動用USBメモリはClonezillaをインストールできるだけの小容量のものでよい。1GBで十分。
保存先デバイスには外付けHDD/SSDやUSBメモリを用意する。キーボードドックはUSB2.0コネクタを2個搭載。
本体内蔵ドライブ(eMMC)は62.5GBなので、ここでは64GB(exFAT)/USB3.0のUSBメモリを用意した。
※64GBのUSBメモリ1個で起動用と保存用を兼ねることもできる。
※先に結果を報告すると、Windows10-CreatorsUpdate(ver1703)適用状態で、保存データは25GBとなった(gzip圧縮済み)。
  あくまで一例であり、インストール済みのアプリケーションの量などにより、32GBのUSBメモリでは足りないこともあるだろう。

バックアップ手順
起動用USBメモリをHi10Proに挿し、電源オン。
CHUWIのロゴが出たら[F7]キーを連打。ブートメニューが表示される。
起動デバイスに起動用USBメモリを選択して開始。

Clonezillaが起動する
「To RAM.」を選択(起動用USBメモリがデータ保存先として選べるようになる)

言語は日本語

キーマップをいじらない

Clonezillaを開始

保存モードは device-image を選択

保存先は local_dev(USBメモリ、外付けHDD)を選択

保存先となるUSBメモリを挿し、5秒待って[ENTER]キーを押す
 /dev/mmcblk0: 62.5GB … 本体内蔵のMMC(バックアップ元のドライブ)
 /dev/sda: … Clonezillaを仕込んだ起動用USBメモリ
 /dev/sdb: … 保存先として用意した(いま挿した)USBメモリ
確認したらCtrl+C.

保存先のUSBメモリを選択した状態で[TAB]キー押下、Doneを選択

エキスパートモードで保存する
・savedisk - ローカルディスクをイメージに保存(パーティションの保存ではない)
・優先度は「-q2」
・拡張パラーメータ「-rm-win-swap-hib」
 (ページファイルとハイバネファイルを削除する)にもチェック(*印を付ける)
・圧縮形式がgzip/並列処理
・ファイル分割が4096MBごと

コピー元は mmcblk0 を選択(*印を付ける)

30~60分でバックアップ完了

リストア手順
流れは「バックアップ手順」と同じ。
起動用USBメモリにイメージが保存されている場合、USBメモリを挿す手順のところで一旦抜き差しする。
そうしないとイメージが保存されているディレクトリが見えない。

・保存モードは device-image を選択
・読み出し元は local_dev(USBメモリ、外付けHDD)を選択
・「ここでデバイスを /home/partimag として~」 …イメージが保存されているUSBメモリを選択
・保存先(書き込み先)は mmcblk0 を選択

イメージが保存されているディレクトリを選択した状態で[TAB]キー押下、Doneを選択

初心者モードで保存する
・restoredisk - イメージをローカルディスクにリストア

OS選択画面を無効化する

電源投入時に表示されるOS選択画面を無効化する。これにより起動OSがWindowsに固定される。

  1. 「C:\Recovery\OEM\SwitchNOW.exe」を起動する。画像・左が表示される。
  2. 「いいえ」を選択する。画像・右が表示される。
  3. 「Disable」→「Exit」。
  4. デスクトップにある、SwitchNOW.exeへのショートカット・アイコンを削除する。
    AndroidOSを削除するので、残しておいては誤操作の元。

AndroidOSの削除とパーティションの再配置

2in1タブレットPCをWindows単一化するにあたり、Windowsをクリーンインストールする方法はリスクが大きいので(*1)、 AndroidOSを削除してパーティション操作で領域を整理する方法を取る。
パーティション管理ツールは、Windowsベースの「EaseUS Partition Master」 「AOMEI Partition Assistant」、 Linuxベースの「GParted-Live」を試し、1つではできなかったので「Partition Master」「GParted-Live」を組み合わせて使用した。
※「Partition Master」は予約領域の適切なフォーマット指定やパーティションのフラグ設定ができない。そこだけ「GParted-Live」を使う。
※「Partition Assistant」はディスク全体が1つの未割り当て領域として認識されてしまい、使いようがなかった。

不要な領域を削除する
下記操作は、PC起動時にしばらく待ち、ディスクアクセスが落ち着いた状態で行う。
  1. Partition Masterを起動する。ディスクが20個近い領域に分かれていることが確認できる。 [画像・左]
  2. 連続する4つの領域「SYSTEM」「無印(Reserved Partition)」「Windows」「Recovery」以外の領域を削除する。
    削除した領域は「未割り当て」となる。
  3. PCを再起動し、Windowsが正常に起動することを確認する。
領域を整理する
UEFI/GPT ベースのハード ドライブ パーティション」に倣い、
パーティション配置を「EFIシステム領域 + 予約領域 + Windows領域 + リカバリ領域」へ変更する。
下記操作は、PC起動/再起動時にしばらく待ち、ディスクアクセスが落ち着いた状態で行う。
  1. Windows上でPartition Masterを起動する。ディスク先頭に約16GBの未割り当て領域があることを確認する。
  2. 「SYSTEM」領域をディスク先頭へコピーする(パーティションのクローン)。サイズ(100MB)は変更しない。 [画像・中]
  3. 「SYSTEM」領域に続けて、未割り当て領域から16MBのパーティションを作成する。フォーマットは指定しない。
    これが「予約」領域となる。 [画像・中]
  4. 元の「SYSTEM」領域と「無印(Reserved Partition)」領域を削除する。
  5. ディスク全体に対して4Kアライメントを調整する。
  6. 残った未割り当て領域を「Windows」領域に結合する。 [画像・中]
  7. 【任意】ディスク末尾の未割り当て領域(1MB)を無くしたければ、「Recovery」領域をディスク最後尾へ移動する。
    サイズ(1000MB)は変更しない。入れ替わりで前に来た1MBを「Windows」領域に結合する。
  8. PCを再起動し、Windowsが正常に起動することを確認する。PCをシャットダウンする。

  9. GParted-LiveをUSBメモリから起動する(*2)。
  10. 「予約」領域を「cleared」形式でフォーマットする。ファイルシステム「不明」となる。 [画像・右]
  11. 「予約」領域に「msftres」フラグを付ける。 [画像・右]
  12. GParted-Liveを終了し(右上の■ボタン)、PCをシャットダウンする(デスクトップのExitアイコン)。
  13. PCを起動し、Windowsが正常に起動することを確認する。
(*1)…クリーンインストールした場合、タブレットPC固有のドライバ・設定ファイルは基本的にインストールされない。 予めバックアップしておいたものを書き戻しても正常に動作する保証はない。 自分の環境ではジャイロセンサーが動作しなかった。タッチパネルやカメラが動作しない例もある。
大抵、中国製タブレットPCにドライバのダウンロード提供はない。運がよければフォーラムで解決策が見つかるかといったところ。

(*2)…Windows上でRufusを使用し、 GParted-LiveをUSBメモリにブータブル形式でインストールする。 起動手順は先述「バックアップ手順」を参照。

【参考】Partition Masterでパーティション操作中、上記100MBや16MBが正確なサイズで確保できず、数百KB増減する現象にかなり悩まされた。
・PC起動後、全てのスタートアップアプリが起動し終わり、ディスクアクセスが落ち着いた後にPartition Masterを起動するようにした。
・作業の途中で4Kアライメントを調整するようにした。
・AndroidOS削除前にOS選択画面を無効化した。
以上により、問題の現象は発生しなくなった(何が原因だったかは分からないままだが)。

【参考】Partition Master使用後、Windowsの大型アップデート完了時に「SYSTEM」領域がZドライブとしてエクスプローラーから見えてしまうことがある。 今回、ver1703から1709(Fall Creators Update)へ更新した際にその現象が発生した。 [こちらのサイト]を参考に解決した。

【参考】

改めてバックアップを取る

新しいディスク状態のイメージバックアップを取っておく。今度はWindowsベースのバックアップツールでもよい。

  1. 必要に応じてデフラグをかけたり、不要ファイルを削除するなど中身を整理する。
  2. ディスク全体のイメージバックアップを取り(高々64GB)、USBメモリなどに保存する。

◆ ◆ ◆

2in1タブレットPCからAndroidOS(RemixOS)を削除し、WindowsタブレットPCにした。
なお、この状態にRemixOSをインストールし、 また2in1化することもできる模様(未確認)。


 
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