ブレッドボードで便利に使えるLEDアレイ補助具
2013年8月 ブレッドボード上でLEDアレイ(バーLED)を使うとき、ICと同様にブレッドボード中央の溝をまたいで配置します。ICのピンの延長上に配置できず、ジャンパー線での配線が多くなります。そこで、ICのピンに直結できる補助具を作りました。 特にレベルメーターの工作でお馴染みLM3914/LM3915/LM3916用に特化した基板は便利です。配線の複雑さが解消されます。 マイコン工作ではデバッグ目的でLチカすることがあります。この補助具を使えば直感的で分かりやすい確認作業ができます。 |
LM3914/15/16用のLEDアレイ補助具 | ||||||||||||||||||
補助具の必要性 LM3914/LM3915/LM3916(以下LM391x)はLED制御のピンが一列に並んでおり、ここにバーLEDを直結できると工作に有利です。しかしそうはできません。LM391xはシンク電流でLEDを制御します。※定電流制御なので抵抗は不要。 一方、VUメーターに適した緑黄赤の3色バーLEDは、LEDの下位/上位をLM391xに合わせて配置すると、アノード側がLM391xの方へ来ます。つまり、LM391xの動作とバーLEDへ流したい電流の向きが逆になるのです。 電流の向きのつじつまが合うように配線するなら、下図・右側のようになります。1つ1つのLEDに対し、宙返りコースターのような立体配線をしなければなりません。写真は、ユニバーサル基板上でそのように配線した例です。
ユニバーサル基板上で配線することができても、ブレッドボード上ではこのような配線はできません。それで専用の補助具が欲しい!となります。 組み立て ※下記の記述はプレゼント企画でお渡しする基板の組み立て説明書も兼ねています。
完成/使用例 LM3915を使って点灯テストをしています。補助具はバーLEDの幅と同じなので、例えば20連レベルメーターを開発するとき、LEDをぴったり並べてブレッドボードに挿すことができます。
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汎用のLEDアレイ補助具 | ||||||||
LM391x用ではない、汎用のLEDアレイ補助具もあります。主にマイコン工作で活躍します。 使用例 写真・左はマイコンとLCDモジュールを使った温度計です。これの開発中、LCDモジュールが上手く動作しなかったとしましょう。果たしてLCDモジュールが壊れているのか、マイコンのプログラムが間違っているのか。 写真・右のようにLCDモジュールの代わりに補助具を挿します。LEDの点灯の様子を見ればI/Oピンから正しく信号が出力されているのか、直感的に確認することができます。「HiのはずのピンがLoだ、プログラムがおかしい」と分かったりするわけです。※このようなデバッグ手法を「Lチカ・デバッグ」と呼ぶ。
組み立て ※下記の記述はプレゼント企画でお渡しする基板の組み立て説明書も兼ねています。 組み立て方はLM391x用と同様です。先にピンヘッダ下の余白の大きさを調整します。ヤスリで削ってもよいです。
使い方 ICソケットにバーLEDを差し込みます。そのときアノード/カソードの向きは対象の工作物に合わせます。 補助具に取り付けたワイヤーはバーLEDのアノード/カソードのコモン線となります。マイコンからソース電流で制御するのか、シンク電流で制御するのかによって、バーLEDを取り付ける向きが決まります。 そしてまた、電流の向きに合わせてワイヤーをVCCかGNDに接続します。 マイコンへの対応について この補助具でマイコンのI/Oピン10ピン分に対応できますが、ソース/シンク方向が混在していると対応できません。 バス線に挿すときの注意 マイコンと何らかのデバイスを接続するバス線上にこの補助具を挿し、信号のやりとりを見るという使い方があります。このときLEDを通してバス線がGNDまたはVCCに接続されてしまうことに注意してください。そのような配線でも回路の動作に影響がない場合に利用してください。 これを見越して、補助具の抵抗を大きめの値にしておくことが有効な場合もあります(対象の回路によります)。 |
部品について |
ブレッドボードに挿すピンヘッダは、秋月の「細ピンヘッダ」がお勧めです。通常のピンヘッダよりわずかに細いので、ブレッドボードにスムーズに抜き差しでき、穴を傷めません。 バーLEDは順方向電圧(Vf)や電流が小さくても点灯状態がはっきり分かるものを選んでください。高輝度赤や黄緑(Vf=2.0V前後)が向いています。青や純緑(Vf=3.5V前後)は避けた方が無難です。例えば3.3V回路で補助具を利用するとき、Vfが大きいバーLEDは不利です。 |
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手作業で配線すると大変だけど、あれば便利だし、いくつか欲しい。 そういった小道具はプリント基板で作るのに向いています。 2013/11 追記 プレゼント企画は終了いたしました。 |
(C) 『昼夜逆転』工作室 | [トップページへ戻る] |