『昼夜逆転』工作室
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DHT11使用 温度・湿度計

2015年9月
温度・湿度センサーDHT11を使用した温度・湿度計を作りました。 常用ではなく必要なときだけちょこっと見られればよいので、電池駆動にして手のひらサイズにまとめました。

動作中の様子

温度・湿度計(分離) 温度・湿度計 温度・湿度計
基板2段重ねです。電池ボックスが結構厚みがあるので全体的にゴロッっとしています。

回路図と配線図

回路図
回路図
回路図

配線図
配線図
配線図

スペックとファームウェア

スペック
ATmega88P/500kHz/5V動作。電源は電池2本(2~3Vを想定)を5Vに昇圧しています。 リモコン等で使い古した電池を再利用することを考えています。消費電流は10mA程度です。
センサーDHT11の動作電圧範囲は3.5~5.0Vですが、電圧が低いと精度が悪いようなので、これも5V動作です。
1分ごとに温度と湿度を測定し、5秒ごとに交互に表示します。

開発中の様子
開発中 温度 湿度 RGB-LED
温度(temperature)の表示は「t.28.c」。[c]は[℃]のことです。湿度(humidity)の表示は「h.58.P」。[P]は[%]のことです。
これだけだと表示が寂しいので、フルカラーLEDを使い、温度と湿度を色でイメージするようにしました。 温度は低温から高温へ「緑~黄~赤」。湿度は乾燥から多湿へ「緑~水色~青」。

ファーム プロジェクトファイル一式(Cのソース)とHEXファイル
ダウンロード HuTemFLedSSeg.zip
開発環境: Windows7SP1/64bit, AtmelStudio6

部品について

AVRマイコンは手持ちにあったATmega88Pを使用しています。I/Oピンの数が足りるなら他のAVRでも構いません。 その場合、必要に応じてソースを修正し(主にレジスタの定義)、リビルドしてください。

温度・湿度センサーDHT11は湿度が測定できる安価なセンサーです。 モジュール化されたものもありますが、ここでは大きさの点から単体の部品を使用しています。

4桁7セグはカソードコモンのものなら何でも構いません。ここでは手持ちにあったHP社のQDSP-6064(通称「バブル7セグ」)を使用しています。 SparkFunから通販で入手(2.95$)。少し高価な部品ですが、大きさの点では具合がよいです。
日本国内では千石電商が比較的安価(330円)。 他にもSWITCH SCIENCEや共立エレショップで取り扱っています。

RGBフルカラーLEDの大きさや形はお好みで。ただし、R,G,Bが独立しているタイプであること(従って4本足)。 また、ここではアノードコモンのものを使用しています。
電流制限抵抗(R6-R8)は、VFの都合で赤の値を青・緑より大きくします。この抵抗値に正解はなく、好みの色味になるよう試行錯誤して決めます。

DHT11のデータ線のプルアップ抵抗は、データシートによると、マイコンとの距離が20m以下では5.1kΩが推奨されています。 手持ちになかったので、ここでは10kΩを使用しています。距離がずっと短いので抵抗値を大きく見積もっています。

7セグの電流制限抵抗は、工作の手間を減らしたくてセグメントごとではなくコモンの線に入れています(R2-R5)。 そのため、よく見ると「1」「c」の点灯は明るく、「8」は暗めです。そんなに気にならないので良しとします。

電源部
本機は電池で動作します。必要なときだけ使用できればよいと考え(電池節約)、電源スイッチを取り付けています。
電圧はHT7750Aによって電池2本(2~3V)から5Vへ昇圧しています。
【参考】「NJM2360を利用した昇圧回路」のページ最後部。

連結部
基板の連結部分 単三電池ボックスを挟んで基板を重ねる場合、間隔は20mmほど必要です。
基板重ね用の長いピンヘッダを持っていなかったので、ピンソケットを2段にして連結しました。 下段側はロープロファイルのピンソケット、上段側はピンヘッダ。間を足の長いピンソケットで。 足の長さを切りながら基板間隔を微調整できます。
今回、18mmのスペーサを挟みました。上段側の基板ウラ面(半田面)に絶縁シートを貼るなどする場合は20mmのスペーサにした方が良いです。

温度・湿度計 部品一覧  (回路図はここをクリック
部品名部品番号個数参考価格/備考
AVR(マイコン) U1 ATmega88P 1 Pなし88が170円(秋月電子
温度・湿度センサー U2 DHT11 1 300円(aitendo, 秋月電子)
4桁7セグ U3 QDSP-6064 1 330円(千石電商),2.95$(SparkFun)
RGBフルカラーLED D1 径5mm,8mm等 1 4本足、アノードコモン
積層セラミックコンデンサ C1 0.1uF [104] 1 10個100円
抵抗 R1 5.1kΩ [緑茶赤金] 1 作例では10kΩを使用した
抵抗 R2,R3,R4,R5 470Ω [黄紫茶金] 計4 100個100円
抵抗 R6 1.5kΩ [茶緑赤金] 1 100個100円
抵抗 R7,R8 1kΩ [茶黒赤金] 計2 100個100円
電源部
DC/DCコンバータ U1 HT7750A 1 5個200円(秋月電子)
インダクタ L1 47uH~100uH 1 --
ショットキバリアダイオード D1 1S3等 1 100mA以上流せるもの
電解コンデンサ C1 100uF 1 耐圧10V以上
電解コンデンサ C2 47uF 1 耐圧10V以上
小型スイッチ SW1 -- 1 on/offできるもの
電池ボックス -- 単三x2本用 1 --

◆ ◆ ◆

豪華仕様にせず、手持ちの部品でシンプルに作りました。 また作るとすれば、次はもう少し性能の良い温度・湿度センサーDHT22(別名 AM2302)を使用し、測定値が保存できるものにしようと思います。


 
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